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さて、今回は川崎市の氷河期世代採用について解説します。
川崎市は人口増加が続く、全国トップクラスの人気と知名度を誇る自治体です。
近年、再開発などで急激に発展している勢いのある自治体です。
もちろん、政令指定都市というだけあって給料や福利厚生もトップクラスに充実しています。
そんな川崎市ですが、就職氷河期世代の人だけが受験できる採用試験を行っています。
具体的には、昭和 45 年4月2日から昭和 61 年4月1日までに出生した人なら誰でも受験できます。
業務経験や資格は一切必要ありません!
ですので、「チャレンジしてみよう!」という方が多いのですが、実際は「何をしたらいいのか分からない・・・」というのがホンネだと思います。
ぼくも民間企業(ブラックIT企業)から公務員に転職した身ですが、とにかく情報が少なくて苦労しました・・・
そこでこの記事は、バッチリと対策して受験できるように「川崎市の就職氷河期世代採用試験」の内容と対策について徹底解説します!
これを読めば他の受験者と大差をつけることができます!
就職氷河期世代を対象とした川崎市職員採用試験の受験資格はたった1つ!
公務員の中途採用は何かと受験資格が厳しいことが多いですが、川崎市の氷河期採用の場合はたった1つだけです! ※「禁錮中ではない」など当たり前の要件は除く
なんと年齢さえ満たせば誰でも受験できます!
もちろん、特別な資格は必要ありません。
職歴も学歴も一切問われません。
極端なことを言えば、一度も就職したことが無くても、小学校を卒業していなくてもOKです
氷河期採用は、就職が難しかった世代に向けた救済措置の意味合いが強いので、素晴らしい経歴の人は逆に不利になる可能性があります。
そういった人は、「社会人経験者採用枠」を受けるべきという見方があるからです。
したがって試験の存在意義からすると、むしろ就職氷河期に苦しんだ経歴があるほうが有利という可能性があります。
初任給
公式によると、最低保障額は、245,572 円です。
経験に応じてさらに加算があります。
この他に、期末・勤勉手当(4.40 月分)、通勤手当、扶養手当、住居手当(1 箇月あたり最高 16,500 円)等の諸手当が支給されます。
さすがは政令指定都市、かなりの手厚さです。
民間の一流企業と同水準だと言われています
これだけではなく、川崎市職員だけが使える福利厚生がいろいろとありますので、合格したらぜひ使い倒してください!
就職氷河期世代を対象とした川崎市職員採用試験の倍率
ここ数年の倍率はこちらです。
年度 | 倍率 |
---|---|
令和4年度 | 32.6 |
令和3年度 | 46.0 |
令和2年度 | 87.4 |
毎年、受験資格がある年齢層の人が減ってきているので、受験者数も大きく減っています。
今後も倍率がどんどん下がっていくと思われるのでチャンスだといえます。
また、川崎市の氷河期採用は受験資格がとても緩いので、軽い気持ちで応募してくる人や記念受験がとても多いです。
ですので、実際の倍率はかなり低いと考えられます。
就職氷河期世代を対象とした川崎市職員採用試験の試験スケジュール
例年、7月に選考案内が始まり、12月に最終合格発表が出されます。
短期決戦です!
令和5年度のスケジュールを参考に採用内定までの流れを見ていきましょう。
- 7/18受験案内公開
- 7/19~8/15受験申込期間
- 原則インターネット申込。
- 最終日はPM5時まで受信有効なので注意!
- 10/151次試験①
試験(事務職) 時間 内容 教養試験(択一式) 120分 40題回答 作文 60分 800~1,000字以内 ※ただし、1次試験の合否は教養試験のみで行われる。論文は2次試験の合否に使われる。
- 10/261次試験①合格発表
- 11/51次試験②
個別面談1回(20分)
- 11/161次試験②合格発表
- 11/25,262次試験
個別面接1回(30分)
- 12/14最終合格発表
長丁場ですが、意外とあっと言う間です!
それでは詳しい試験対策に入っていきましょう!
川崎市の試験方式は少し特殊なので、バッチリお伝えしますね。
就職氷河期世代を対象とした川崎市職員採用試験1次試験は教養と面談
川崎市の1次試験は「教養試験(筆記)」と「個別面談」です。
ところが、「教養試験」の受験会場で2次試験の「作文試験」も同日に行います。
令和5年度のスケジュールを引用すると次のイメージです。
つまり、1次試験に受かるかどうか分からないのに、2次試験の「作文試験」を解かなくてはならないのです。
筆記試験(教養と論文)をまとめて1次試験の会場で終わらせてしまいたい、川崎市側の都合です。
とはいえ受験者からするとそんなことは関係なく、当日までに教養試験も論文試験も仕上げておく必要があります。
教養試験
高校卒業レベルの一般知識・教養を問う試験です。
試験 | 内容 | 時間 |
---|---|---|
教養 | 択一式、40問解答 | 120分 |
一般的な公務員試験とほとんど変わらないスタンダードな内容ですが、難易度は低めです。
したがって、 地方初級(高卒程度)もしくは地方上級(大卒程度) の過去問集を使って対策するのがいいでしょう。
公務員試験は、過去問や他の試験区分から問題を借りてくることが非常に多いので、過去問対策が最強の対策になります。
おすすめはやはり定番の「過去問350」もしくは「過去問500」です。
基本的には「過去問350」で十分ですが、万全を期すのであれば「過去問500」までやる方針でもいいでしょう。
もし「過去問500」までやる場合は、難問が多いので深追いしないよう注意してください。
まずは過去問を解いて感覚をつかみ、その上で参考書で補強する流れが鉄板です。
いずれの科目もそこまで難易度は高くないので、それぞれ1冊ずつで十分でしょう。
ちなみに参考書は必ず本屋で現物をめくりながら選んでください。
公務員試験は特に参考書によって「合う」「合わない」が大きいので、現物をみることが重要です。
私は最初、Amazonで高評価だった参考書を買って勉強していましたが、どうも合わなくて結局、本屋で中身を見ながら選んだ参考書に乗り換えました。
結果、スラスラと理解できるようになり、試験でもいい点数を取ることができました。
ですので、ネットのレビューや評価ではなく、自分の目で確かめることが重要です。
合わない参考書を使うのは、時間の無駄ですからね!
面談
教養試験の合格者は、次に面談試験を受けます。
机を挟んだ対話形式(2対1)の個別面談を行い、人物的な側面、仕事に対する意欲・適性、コミュニケーション能力などを評価します。約20分です。
事前に川崎市から、「面接(面談)カード」が送られてきますので、それに書いた内容を中心に面談が進みます。
「面接」ではなく「面談」なので、ややカジュアルな雰囲気です
職務や経歴を評価することはなく、あくまで人物像や意欲、コミュニケーション能力が評価されます。
いわゆるヤバいやつを落とす面談なので、リラックスして臨めば大丈夫です!
就職氷河期世代を対象とした川崎市職員採用試験2次試験は作文と面接
2次試験は作文と面接です。
前述のとおり、作文は1次試験の教養と同じ日に行われますので早めの対策が重要です。
作文対策
ほとんどの公務員試験と同じく、川崎市でも作文が山場です。
多くの受験者が苦手とする関門なので、作文を制するものが試験を制すると言われています。
川崎市では、与えられたテーマについて、あなたの経験をどのように生かすことができるのか800~1,000字以内で論じます。制限時間は60分です。
過去の出題文は以下の通りです。
【令和4年度】
あなたが理想とする、川崎市の職員像について、あなたの考えを述べてください。
出展:川崎市:試験・選考の例題・過去の出題、出題分野(https://www.city.kawasaki.jp/shisei/category/61-1-26-9-0-0-0-0-0-0.html)
また、その理想の職員になるために、あなたのこれまでの経験をどのように活用できるか、併せて述べてください。
【令和3年度】
これまでのあなたと行政との関わりの中で、最も印象に残っている出来事について述べてください。
出展:川崎市:試験・選考の例題・過去の出題、出題分野(https://www.city.kawasaki.jp/shisei/category/61-1-26-9-0-0-0-0-0-0.html)
また、その中であなたが感じた行政の職員の役割について述べた上で、川崎市職員としてその役割を果たすにあたり、あなたのこれまでの経験をどのように活用できるか、併せて述べてください。
【令和2年度】
あなたのこれまでの経験の中で、川崎市職員として活かしたい経験は何ですか。
出展:川崎市:試験・選考の例題・過去の出題、出題分野(https://www.city.kawasaki.jp/shisei/category/61-1-26-9-0-0-0-0-0-0.html)
その経験を述べるとともに、その経験を基に川崎市職員として取り組みたいことについて、あなたの考えを併せて述べてください。
一通り読んでいただければわかると思いが、「あなたのこれまでの経験をどのように活用できるか」という部分がカギになります。
「作文」というよりは「経験者論文」ですね。
ですので、社会人経験者採用で出される「職務経験論文」と同じ対策をすれば高得点を取ることができます。
一見難しそうですが、中途採用は他の受験者の論文のレベルがそこまで高くないので、「落ちない」論文を書ければ大成功です。
落ちない論文を書くには、公務員試験の「経験者論文の型」を知ることが何より重要です。
「型」さえ知っていれば、大きく外れた論文を書くことはないからです!
「型」は定番のテキストがあるので、こちらで手本を見ながらインプットしましょう。
論文は試験本番のコンディションに左右されて不安定になりがちですが、「型」をバッチリ身に着けることで安定した論文を書けるようになります!
面接対策
2次試験の最後は個別面接です。
ここを突破すればついに採用内定です!
個別面接(3 対 1)を行い、人物的な側面、仕事に対する意欲・適性、コミュニケーション能力などを評価します。時間は30分程度です。
1次試験の「面談試験」とはちがい、こちらは「面接試験」なのでカジュアルさは無くなります。
とはいえ、圧迫面接のような厳しさはほとんど無く、真摯にあなたの人柄や経験を尋ねてきます。
さて、そんな重要な面接ですが攻略の秘訣があります。
それは、川崎市が求める人材像に合致する人材だとアピールすることです。
なぜならば、公務員組織は「公表している事柄」についてかなりキッチリ忠実に実行しなければならないからです。
説明責任があるからですね
人事採用でも例外ではなく、公表している「求める人材像」は人事担当者に強くインプットされており、「求める人材像」に沿って忠実に採用をします。
このように「求める職員像」は知っているだけで切り札になるほど重要な情報なのに、社会人採用試験の場合、ほとんどの受験者は把握していません。
したがって、これを知っているだけで多くの受験者を軽々追い抜くことができます。
さて、川崎市の職員に求められる力は次の通りです。
これらは非常に重要なので、必ず覚えておいてください。知っているかどうかで非常に大きな差が生まれます!
なぜならば、「求められる職員像」=「採用したい人材像」なので、面接では上記の能力を発揮した経験を述べることで大きな評価に繋がるからです。
これに加えて、公務員試験でありがちな質問を一通り押さえておけば完璧です!
ぜひともここで学んだ内容を活かしてライバルを追い抜いてください!
就職氷河期世代を対象とした川崎市職員採用試験のまとめ
数ある公務員職のなかでも、川崎市は非常に優良です。社会的信用が高く、生涯にわたって安定した生活ができます。
倍率がやや高いように見えますが、多くの受験者は付け焼き刃の対策で挑んできます。
この記事で少しでも論文や面接のコツを掴めたのならば、それだけで大きなリードです。
最後に、合格まで王道パターンをまとめます。
- 教養試験は「過去問350」(余裕があれば「過去問500」)を使う。市販の参考書を立ち読みして自分にあったもので勉強する
- 作文試験は「職務経験論文の模範解答と解き方」で「型」を身に着ける
- 面接試験は「求められる職員像」をインプットし、「面接模範解答集」で補強する
自信を持っておすすめできる自治体なので、ぜひトライしてみてください!